萬屋本店の黒の引振袖に一目惚れされた新婦様のご結婚式

萬屋本店の黒の引振袖に一目惚れされた新婦様のご結婚式

こんにちは。萬屋本店の砂川です。
先月11月にご結婚式を挙げられた新婦様は、着付けの習い事を趣味にされ、和服でお出かけをされるなど、生活の中に着物文化を取り入れていらっしゃる方です。
そんな新婦様は結婚式でも和装をお召しになられたいとかねてから考えていたそうで、白無垢、打ち掛け、引き振袖と和装には種類がある中でも、一番魅力を感じていらしたのは引振袖でした
引振袖のスマートで凛とした着姿がご自身のなりたい女性像と重なり、引振袖でそれを表現したいと思われていました。

見学に行かれた際、会場によってはそこまで着物に重きを置いてないことがあることを知り、
もしかしたら、ご自身の夢は叶わないのではないかと不安に思っていた際、出会ったのが萬屋本店だったそうです。
萬屋本店のブランディング写真の、黒の引振袖をご覧になられ、これだ!と思い、見学ののち、萬屋本店で結婚式を挙げることを決められました。


(新婦様が一目惚れした、黒の引振袖)
 

新郎様は、
社会人となり広島の実家を離れられ、東京に上京。
いつも気に掛けてくれる家族のやさしさを、一人暮らしをしていたこの10年間で強く感じられたそうです。

おふたりはご友人の紹介で出会い、美味しいお食事、花火大会・温泉旅行・ハイキング・歌舞伎など、たくさんの思い出を作ってこれらました。
交際1周年の記念日にプロポーズ。
「どんな時も家に帰れば大丈夫!」とお互いに想うことができ、新郎様のお誕生日にご入籍。
落ち着いた明るい家庭を築きたいとおっしゃるおふたりです。


 

結婚式では、そんなおふたりを支え、いつも応援してくれるご家族様に、自分たちの幸せな姿をご覧いただき、お互いの家族と過ごす時間を大切にしたいと考えられていました。
何かあってもこの家族が私たちにはいるから大丈夫。
そんなことを分かち合える時間を重点におき、準備を進められてきました。

 

挙式
白無垢・文金高島田・角隠し

挙式に選ばれた衣装は白無垢。
柄は松喰鶴(まつくいづる)と言って、松の小枝をくちばしにくわえた鶴の文様です。
松も鶴も延命長寿の瑞木(みずき)、瑞鳥(ずい‐ちょう)で、これを組み合わせることで二重にめでたい柄になります。
背中にえがかれている鶴は、膨れ織り(ふくれおり)で立体感のある凹凸で柄を織り出した二重織物になります。
そんな白無垢の下には黒の引振袖をお召しになられました。
 

披露宴
黒引振袖・文金高島田・本べっ甲・平かんざし

披露宴に選ばれた衣装は、一目惚れされた黒の引振袖。挙式のときも内側にお召しになられた衣装です。
柄は松竹梅。松は神が宿る神聖な木で幸せが続き、竹はまっすぐに伸びる竹にご新婦様の芯の強さを表し、梅は寒さに耐えながら春の訪れと共に美しい花を咲かせ、人々を魅了する、そんな女性らしい美しさを表現したものになります。

 
家紋入り平かんざし
披露宴入場前に新郎家の家紋入りの平かんざしを新郎お母様に挿していただきました。新郎家への迎え入れを意味し、新婦家のお母様もお立会いいただくことで、我が子の進む人生を見守っていただきました。

 
新婦祖母様との中座
いつも元気でパワフル。多趣味で、色んな場所に連れて行ってくれたお祖母様。生活の中に取り入れている着物も、その礼儀作法もお祖母様に影響されもの。「将来はこんなおばあちゃんになりたい」と大尊敬されている方に中座のエスコートをお願いしました。

 
新郎ご両親様との中座
人に尽くすことが生きがいで、家族のために働いてくれたお父様。そんなお父様と一緒に肩を並べることは、これから自分も家族を持つのだと覚悟を感じるときでした。いつも気に掛けてくれたお母様と3人で中座を行いました。

 

再入場
ウェディングドレス(ROSA CLARA)

ROSA CLARA(ロサ クララ)。世界中の花嫁から絶大な支持を受けている、スペインの女性デザイナーです。
細かいレースの模様が何枚も重なり、レースが浮かび上がるようにデザインされました。
凛とした格好よさ、かわいらしさ、自分らしさを希望され、洗練された女性にぴったりのウエディングドレスです。

 

新婦妹様・新婦弟様とのお色直し入場
人生において、こんなに分かり合える人はいないと思える妹様、ずっと成長を見届けてきた末っ子の弟様。3兄弟がこうして成長し、ずっと手を取り合っていく姿を親御様にしっかりとご覧いただき、親御様が子育てを実感できる時間にされました。

 

~新婦様にご結婚式を振り返っていただきました~

〇黒の引振袖について
引振袖の中でも色引振袖ではなく、黒引振袖を着たいと思ったのには、黒引振袖のもつ「あなた以外の色には染まりません」という意味が大きな理由となっています。私はこれを「これまでの人生を通し”自分だけの色”をもった私が、自分の意志で夫となる人の色を纏うことを選ぶ」と捉えました。そのため、夫への想いと、これまで私の人生に関わってくれた方達への感謝の想いを伝える気持ちで黒引振袖を着ました。

〇白無垢について
式場見学の時、祝言では白無垢を着ることを提案していただきました。式場見学前は、白無垢はとくに着るつもりはありませんでしたが、ご提案いただいたことにより、自分の中で改めて白無垢について考えました。
私は夫と出会う前から、「もし将来結婚をするなら、白い喪服を着たい(貞女二夫に見えず)と思える人と」という気持ちをもっていました。昔は白無垢の袖を切り、白の喪服にし、最後に白装束にしていたと言いますから、祝言で白無垢を着ることで、夫婦としての一生の始まりをしっかりと迎えられると考え、白無垢を着ることを決めました。

〇結婚式を通して
それぞれの着物、帯、小物など共通して鶴の柄を選びました。鶴の堂々とした姿、大翼を広げ空を舞う姿が好きで自然と鶴づくしのコーディネートとなりました。そして鶴づくしでも騒がしくならず、まとまりのあるコーディネートにできたのは、オーセンティックさんと時間をかけ一緒にコーディネートを試行錯誤していただいたおかげだと思っております。オーセンティックさんには着物の制作技法や柄行についてなども教えていただきながら、相談に乗っていただき、本当にお世話になりました。
家紋の簪や衣装のことを通し、萬屋本店での結婚式は、新郎新婦の抱いている”想い”を「ゲストの方に伝える」ということを叶えてくれる結婚式だと心から思いました。

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