【和装での挙式と言えば神前式だけでない】1000年前から日本に伝わる祝言について

【和装での挙式と言えば神前式だけでない】1000年前から日本に伝わる祝言について

こんにちは。
コンシェルジュの千葉でございます。

この4連休も大変ありがたいことに、多くのご新郎ご新婦様の式場見学のご案内をさせていただきました。
様々なご質問を通して、ご新郎ご新婦様が結婚式を通して、本質的にどのようなことを届けたいのかをお聞かせいただくのですが、挙式については具体的なイメージをお持ちのご新郎ご新婦様が非常に少ないという印象を受けております。
「和装がしたいから、神前式がいいと思います。」
「皆がチャペルで結婚式を挙げているから、キリスト教式が普通だと思っていました。」
もちろんそれが悪いという事ではございません。
しかしながら、それぞれの意味合いを考えた時に、本当にそのご新郎ご新婦様にとって叶えたいことが、その挙式で届けられるのか?という事を考えていくのが、結婚式に携わらせていただく私たちの役割なのではないかと考えます。

そもそも、日本には特定の神様に対しての信仰という考えよりも、八百万(やおよろず)の神と言って、草木や川の水、石ころにも神様が宿っていると考えられておりました。
つまり、神様は今よりももっと身近な存在でありました。
そのような考えが根付いていた古くの日本では、結婚の際に誓いを立てる対象は神様ではなく、大切な人に対して誓いを立てておりました。
それを「祝言」と呼び、現在の人に誓いを立てる人前式の原点でございます。

このようなお話を、ご見学いただくご新郎ご新婦様にお伝えさせていただいた時に、初めて挙式について深く考えられるご新郎ご新婦様が多くいらっしゃり、ご自身にとってどのような挙式のスタイルが合っているのかをご検討いただく機会となっております。

本日は、弊社の取締役である鈴木が、萬屋本店オープン当初に綴った祝言についてのブログを、改めてお伝えさせていただけたらと思います。
現在、ご結婚式をお考えの皆様にとって、是非「挙式」について話し合っていただく機会となれば幸いです。

【祝言(しゅうげん)日本に昔から伝わる結婚式のスタイル】

こんにちは、萬屋本店の鈴木です。
本日は、萬屋本店でご案内している挙式について、書かせていただきます。

鎌倉を代表する商家、萬屋本店で、どのような挙式を挙げていただきたいか、萬屋本店と出会ったときから考えていたことでした。

創業200年の歴史。
鎌倉の名家。
歴史的建造物。
鎌倉を代表する屋号。

そう思うと、新しく作られた流行的なものではなく、代々日本に引き継がれている、日本人ならではのものがいいと思うんです。
歴史を経ることで、それは文化となり、時代に合わせて、いいものだけが残る。

そのことを、萬屋本店では挙式に込めて、一生に一度の結婚式をしていただけたらと考えました。

その場所は、鎌倉の栄華を支えた蔵。
そこで行われるのは、祝言(しゅうげん)。

萬屋本店の祝言とは、

日本にキリスト教式や神前式の挙式が定着する以前、婚礼の儀は新郎の家で行われるものでした。
「花嫁道具」とは先立って花嫁の荷物を新郎宅に運び入れる道具入れからきた言葉、嫁入りは花嫁が新郎宅に移ること、そして親戚縁者を招いてお披露目をする祝いの集まりは「祝言(しゅうげん)」といって現在の披露宴に相当するものでした。
これから身内になる人々を前に、厳かに誓いを立て、悦びをわかちあうひとときです。

その祝言を最後を締めくくるのは、三礼の儀。

日本では何事も礼に始まり礼で結ぶ。
三度の礼、つまりお辞儀を通し、ご列席の皆様に感謝の念を伝えます。
凛とした空気の中、これまで自分たちを支えてくれたことへの感謝、
いまここに夫婦となる宣言という新郎新婦の込められた気持ちが、
そこに居るすべての人々に伝わり、心を熱くします。

日本人が大切にしてきたことを大切にする風習。
それをお二人のこれからの歩みをはじめるときに、挙式として行えたらと思います。

 

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